製品を出すのは品質、ブランドを入れるのは文化です。だからブランドは、新しい市場ごとに、その土地の文化に合わせて育てなおす。訳すのではなく。
越境でスキンケアを立ち上げる仕事の順番は、一本です。市場を選び、その市場の規則を押さえ、訴求を書き、工場は最後に選ぶ。
Terra Vista は日本で登記した越境戦略コンサルティング・グループとして、この順番を依頼主と一緒に進め、それぞれの判断が何に基づくのかを書き残します。
最初の決定である市場の選び方だけを、以下で扱います。市場規模と成長率の比較は、本稿では扱いません。
候補にベトナムなど他の市場が並ぶこともありますが、条文を引くのは、原文まで確かめた日本とタイの二つに限ります。
「どの市場から入るか」を決めることは、最初にどの許認可を誰が取るかを決めることです
日本では、輸入した化粧品を販売する行為が、薬機法第2条第13項の「製造販売」に当たります(薬機法第2条第13項)。
化粧品製造販売業許可を受けた者でなければ、業として化粧品の製造販売をしてはならず、違反には三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金が科され、両者が併科されることもあります(薬機法第12条第1項・第84条)。
許可の権限は都道府県知事が行い、管轄は総括製造販売責任者がその業務を行う事務所の所在地で決まります(薬機法施行令第80条第2項)。
通常の化粧品は品目ごとの承認ではなく品目ごとの届出で足り、承認が要るのは厚生労働大臣の指定する成分を含有する化粧品に限られます(薬機法第14条第1項・第14条の9第1項)。
製造販売のために化粧品を業として輸入する製造販売業者は、通関のときまでに、その品目の届出が行われたことを証する書類または写しを保有していなければなりません(薬機法施行規則第94条)。
日本で化粧品を卸売・小売する販売業には、薬機法上の業許可・登録・届出の制度がありません(薬機法本則)。参入の許可がないことと、規制がないことは別です。
保管のみを行う製造所は、登録を受けたときは製造業の許可を要しません(薬機法第13条の2の2第1項)。
ただし、他の医薬品・医薬部外品又は化粧品の製造所へ出荷されるものを除き、最終製品の保管は登録では行えず、製造業許可の側になります(薬機法施行規則第34条の2)。
「最終製品の保管」とは市場への出荷を行う製造所における保管をいう、と厚生労働省の課長通知は定めています(令和3年4月28日 薬生薬審発0428第2号)。
「最終製品」そのものの定義規定は、施行規則にありません。登録と許可を分けているのは、その最終製品の出荷先です。
輸入した完成品を置く倉庫が薬機法上の「製造所」に当たるかどうかの判定基準は、私たちが読んだ法令には明文がありません。所管への確認が要る項目です。
タイでは、販売のために化粧品を製造・輸入しようとする者と受託製造者が、化粧品の詳細を届出受理者へ届け出なければなりません(タイ化粧品法第14条)。
届出受理者が届出受理証(ใบรับจดแจ้ง)を交付した後でなければ、その化粧品を製造することも輸入することもできません(タイ化粧品法第14条)。
日本側は事業者への許可と品目ごとの届出という二層が条文で確認できています(薬機法第12条第1項・第14条の9第1項)。
タイ側で条文から確認できたのは品目の届出と受理証までで(タイ化粧品法第14条)、順番の比較は、日本と同じ二層があるのかどうかを確かめるところから始まります。
問う相手はタイ保健省食品医薬品局(タイFDA)の化粧品担当窓口か、現地の薬事代理人です。
問う内容は「タイで届出者になるのに、品目の届出とは別に、事業者の側で先に取るべき許可や登録があるか」の一点です。
なお、タイ化粧品法に事業者単位の許可があるかどうかは、私たちが読んだ条文からは確認できていません。確認できていない事実を、確認済みとして扱いません。
順番を決める五つの問い
日本とタイのどちらを先にするかは、次の五つの問いに、条文または行政の公開文書で答えが取れるかどうかで決まります。
| 問い | 日本で確かめる先 | タイで確かめる先 |
|---|---|---|
| ① 誰が申請し、責任主体になるか | 化粧品製造販売業許可(薬機法第12条第1項) | 届出者=販売のための製造者・輸入者・受託製造者(タイ化粧品法第14条) |
| ② 発売前に何をするか | 業の許可に加え、品目ごとの届出(薬機法第14条の9第1項) | 届け出て、届出受理証の交付を受ける(タイ化粧品法第14条) |
| ③ いつ切れ、何をすれば続くか | 許可は五年ごとの更新(薬機法施行令第3条) | 受理証は交付の日から三年(タイ化粧品法第15条) |
| ④ その一言を言えるか | 効能の範囲は別表第1の56項目(薬食発0721第1号) | 禁止される七つの類型(タイ化粧品法第41条) |
| ⑤ 現地語で何を書くか | 法定の記載は邦文(第221条の3で準用する薬機法施行規則第218条) | タイ語で記載し、輸入時の検査所では免除(タイ化粧品法第22条) |
表の五行のうち、日本とタイで最も形が違うのは第一行と第四行であり、順番の判断はこの二行にほぼ集約されます。
五つの問いをどこへ持ち込むかは、次の一歩です。問いごとの宛先は、六つの問いと、それぞれを誰に聞くかの側で扱います。
順番の第一基準は、成長率ではなく、その一言に残された余地です
日本で化粧品が表示・広告できる効能の範囲は、平成23年7月21日薬食発0721第1号の別表第1に掲げる56項目です(厚生労働省 局長通知)。
別表の外側についても、メーキャップ効果および使用感等を表示し広告することは、事実に反しない限り認められると課長通知に明記されています(厚生労働省 課長通知)。
別表第1の第56項は「乾燥による小ジワを目立たなくする。」という効能で、局長通知には項目の一覧と注記しか書かれていません(局長通知)。
第56項を標ぼうする条件は、同日付の課長通知(薬食審査発0721第1号)の側にあります。製造販売業者の責任で抗シワ製品評価ガイドラインに基づく試験等を行うことが求められます。
課長通知は、試験結果を行政へ提出することも、届け出ることも、事前に承認を受けることも求めていません(課長通知)。求められているのは実施と保管と判断です。
医薬品等適正広告基準は、新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・ウェブサイト及びソーシャル・ネットワーキング・サービス等のすべての媒体における広告を対象としています(医薬品等適正広告基準)。
承認を要しない化粧品の効能効果の表現は、平成23年7月21日薬食発0721第1号に定める範囲をこえてはならないと同基準は定めています(医薬品等適正広告基準)。
タイ化粧品法第41条は、消費者に不公正な表現または社会全体に害を及ぼしうる表現の使用を禁じ、七つの類型を挙げています(タイ化粧品法第41条)。
七類型の第3号は、疾病の治療効果または化粧品の目的ではない効果を示す表現です(タイ化粧品法第41条)。
使ってよい語の正面リストは、第41条には置かれていません(タイ化粧品法第41条)。禁止される類型だけが示されています。
日本は「言えることを並べた一覧」、タイは「言ってはならない類型」という形で線を引いており、同じ一言でも引っかかる場所が違います。
訴求の中心が別表第1の第56項「乾燥による小ジワを目立たなくする。」に当たるときは、製造販売業者の責任で試験を行い資料を保管するという準備が、日本側で先に確定します(課長通知 記2(1))。
試験と保管の求めは、第56項を標ぼうする化粧品についてのもので、残る55項目には及びません(課長通知 記2(1))。第56項に乗る一言であれば、その体制を用意できる見込みが、日本を先にする根拠になります。
タイでは、届出者または広告主が投入前に委員会へ意見を求めることができ、六十日以内に通知がなければ同意とみなされます(タイ化粧品法第46条)。
委員会の意見に従って行った行為は刑事上の罪とされないと第46条は定めており、事前に意見を求めるかどうかは任意です(タイ化粧品法第46条)。
一言をまだ決めきれていない段階なら、投入前に外部の意見を取れるタイを先にする理由が立ちます。ただしタイの意見はタイの広告についてのもので、日本の効能の範囲には及びません。
越えたときの重さも、順番の材料になります。日本の誇大広告の禁止は、広告主に限らず「何人も」に及びます(薬機法第66条第1項)。
違反には二年以下の拘禁刑若しくは二百万円以下の罰金が科され、両者が併科されることもあります。別に課徴金の制度もあります(薬機法第85条・第75条の5の2)。
課徴金の額は、課徴金対象期間に取引をした当該医薬品等の対価の額の合計額の4.5%であり、原価や利益率は控除されません(薬機法第75条の5の2)。
タイでは、第41条に従わない広告をした者に、一年以下の拘禁または十万バーツ以下の罰金が定められています(タイ化粧品法第84条)。
第42条を遵守しない者にも、第84条は同じ幅の罰則を定めています。拘禁刑と罰金は、いずれか一方だけでなく併科されることもあります(タイ化粧品法第84条)。
第84条または第85条の違反が継続的な違反に当たる場合、一日あたり一万バーツ以下の罰金が別に定められています(タイ化粧品法第88条)。
一万バーツは一日あたりの上限であって、定額ではありません(タイ化粧品法第88条)。第84条の拘禁・罰金と同じく、条文に書かれた上限であり、実際に科された額ではありません(タイ化粧品法第84条)。
日額の制裁が現行で刑事罰なのか、「ปรับเป็นพินัย」法による非刑事の制裁金なのかは、私たちがまだ確認できていません。
タイの側を先に通すなら、第88条がその法の施行後も刑事罰のままなのかどうかが、ここでの問いになります。
問う相手はタイFDA(อย.)または法制委員会事務局(สำนักงานคณะกรรมการกฤษฎีกา)、問う内容は第88条の現行の位置づけの一点です。
継続的な違反の起算日と判定基準は、第88条に書かれていません(タイ化粧品法第88条)。制裁の総額を試算できないため、見積りとして出しません。
順番の第一基準は、どちらの市場が速く伸びているかではなく、売りにしている一言に、どちらの市場がより広い余地を残しているかです。
申請者になれるのが誰かは、どちらの市場でも条文の外にあります
薬機法第12条は、許可の取得に要する期間・費用・必要書類を定めておらず、外国法人が許可を受けられるかについても何も述べていません(薬機法第12条)。
タイ化粧品法第14条も、届出者がタイ登記の法人であることを求めておらず、海外ブランド側の資格条項を置いていません(タイ化粧品法第14条)。
両市場とも条文が沈黙している以上、答えは実際に申請した経験を持つ相手からしか取れません。順番を決める前に、その一点を埋める必要があります。
日本側では、品質管理の方法または製造販売後安全管理の方法が厚生労働省令で定める基準に適合しないときは、許可を与えないことができる、と定められています(薬機法第12条の2第1項)。
化粧品の総括製造販売責任者には、薬剤師であること、薬学または化学の専門課程を修了したことなど、四つの要件のいずれかが求められます(薬機法施行規則第85条の2第2項)。
許可の管轄が総括製造販売責任者の事務所の所在地で決まる以上、この人をどこに置くかは、書類の順番ではなく市場の順番に関わる決定です。
維持の時計は、日本が五年、タイが三年で回ります
日本の化粧品製造販売業許可の更新周期は、薬機法施行令第3条により五年です(薬機法施行令第3条)。
法本文が定めているのは「三年を下らない」という下限だけで、実際の年数は政令にあります(薬機法第12条第4項)。法本文だけを読むと、下限を更新周期と読み違えます。
東京都健康安全研究センターの案内は、有効期間の終期の二か月から三か月前に更新申請書を提出するよう求めています(同センターの許可取得後の案内)。更新申請の標準処理期間は、開庁日で二十日とされています(同センターの更新手続のページ)。
二十日は更新申請のページに載っている数値で(同センターの更新手続のページ)、新規の許可申請の標準処理期間を示すものではありません。新規と更新を同じ日数として扱いません。
他の道府県の処理期間や手数料の額は、東京都のページには書かれていません。管轄は、総括製造販売責任者がその業務を行う事務所の所在地で決まります(薬機法施行令第80条第2項)。
タイでは、届出受理証の有効期間が交付の日から三年と定められています(タイ化粧品法第15条)。
三年という長さは法律そのものに書かれており、下位の規則には委ねられていません(タイ化粧品法第15条)。
更新は有効期間の満了前に申請し、申請と更新手数料の納付を済ませれば、受理者が不更新の命令を出すまで受理証は有効に続きます(タイ化粧品法第15条)。
第15条が定めているのは「満了日より前」だけで、何日前から申請できるという窓は書かれていません(タイ化粧品法第15条)。世に流れる日数を、条文として扱いません。
費用については、法律末尾の手数料率表が「販売のための輸入に係る届出受理証 一通あたり5,000バーツ」と定めています(タイ化粧品法・手数料率表)。
第5条は、省令が手数料率表の上限内で実際の額を定めるとしています(タイ化粧品法第5条)。手数料率表の数字は、上限であって実際の徴収額ではありません。
実際の額を定める省令を、私たちはまだ取得していません。予算の数字として、上限額を渡しません。
一通が一品目を指すのか一処方を指すのかは、手数料率表に書かれていません(タイ化粧品法・手数料率表)。通数の見積りは、この一点を確かめてからです。
順番を組み替えるかどうかを決める四つの条件
日本を先にするという初期案は、次の四つのいずれかに当たる場合、順番を組み替えるかどうかを検討します。うち一つ目・二つ目・四つ目はタイを先にする方向へ、三つ目は日本を先にとどめる方向へ働きます。
- 要件に合う総括製造販売責任者を置ける見込みが立たないとき(薬機法施行規則第85条の2第2項)。
- 訴求の中心が別表の一覧の外にあり、言い換えがまだ固まっていないとき(タイ化粧品法第46条)。
- 工場側の認証と授権書がまだ揃っていないとき。七つの基準のいずれかの認証と授権書を求めているのはタイ側であるため、この条件に当たる案件では、タイを先にはできません(2018年 保健省告示 4.1.1・4.1.2)。
- 既に印刷済みのラベルのまま、在庫を先に動かす必要があるとき(タイ化粧品法第22条)。
四つの条件は、どれも「日本の方が伸びているか」とは無関係で、準備の完成度と条文の書きぶりだけで順番を動かします。
一つ目について、日本側では品質管理の方法または製造販売後安全管理の方法が基準に適合しないとき、許可を与えないことができるとされています(薬機法第12条の2第1項)。人が決まらないうちは、日本を先にする前提が立ちません。
二つ目について、別表第1の一覧の外にある訴求でも、メーキャップ効果および使用感等を表示し広告することは、事実に反しない限り認められます(課長通知 記2(3))。
言い換えがメーキャップ効果や使用感等の範囲に収まり、事実に反しないと言い切れるかが分かれ目です。効能効果そのものの表現は、薬食発0721第1号の範囲をこえられません(医薬品等適正広告基準)。
タイなら、投入前に委員会へ意見を求めることができます。求めるかどうかは任意で、六十日以内に通知がなければ同意とみなされます(タイ化粧品法第46条)。言い切れないうちは、順番を組み替える理由になります。
三つ目について、タイでは販売のために化粧品を輸入する者は、附属書Aに掲げる七つの基準のいずれかの認証を受けた製造者の製品を輸入することとされています(2018年 保健省告示 4.1.1)。
基準は同等以上のものでも足りるとされ、認証機関の指定はありません。輸入者は、商標所有者または製造者から授権書を得なければなりません(2018年 保健省告示 4.1.2)。
本条項の確認は、タイ食品医薬品局が公開する英訳版で行ったものです。法的効力があるのはタイ語正本であり、確定的な条件として扱う前に正本の確認が要ります。
日本側では、本邦に輸出される化粧品を製造しようとする外国の製造者は、厚生労働大臣の認定を受けることができる、と定められています(薬機法第13条の3第1項)。
認定がなければ日本へ輸出できないとも、認定は不要とも、第13条の3第1項は書いていません(薬機法第13条の3第1項)。任意規定である以上、要否はこの項からは読み取れません。
タイを先にするには、七つの基準のいずれかの認証を受けた製造者であることと、輸入者への授権書が先に要ります(2018年 保健省告示 4.1.1・4.1.2)。日本側に同等の要求は、私たちが読んだ条文には見当たりません。
工場側の認証を先に整える必要があるかどうかは、二つの市場で条文の書きぶりが違います。工場の準備が遅れている案件では、日本を先にとどめるほうが工程は止まりません。
四つ目について、タイでは販売のために輸入する化粧品は、輸入時の化粧品検査所ではタイ語ラベルを免除され、販売前にタイ語のラベルを作成することとされています(タイ化粧品法第22条)。
ただし第22条の細目は委員会告示に委ねられています(タイ化粧品法第22条第3項)。告示が別の期限を置いていることまでは確認しましたが、逐字の原文が未取得のため日数は書きません。
日本側では、容器または被包への法定の記載は邦文でされていなければなりません(薬機法施行規則第218条)。
化粧品にこの義務が及ぶのは、施行規則第221条の3が第218条を準用しているからです(薬機法施行規則第221条の3)。ラベルの作り直しは、どちらの市場でも避けられません。
二つ目の市場で作り直しになるのは、訴求の一言と申請者の立て方です
二つ目の市場へ進む事業者は、訴求の一言と申請者の立て方を、その市場の条文に合わせて作り直すことになります。工場側の条件がどこまで持ち越せるかは、私たちがまだ確認できていません。
タイを先に通した場合、工場側は七つの基準のいずれかの認証を持っている状態になります(2018年 保健省告示 4.1.1)。
日本を先に通した場合、七つの基準に相当する工場側の認証を求める規定は、私たちが読んだ日本の条文には見当たりません。外国製造業者の認定(薬機法第13条の3第1項)は任意規定で、タイの七基準の認証とは別の制度です。
工場側の条件をどこまで先に固められるかは、日本とタイの二つの条文だけでは決まりません。順番によって、確かめる先が変わります。
日本を先にするなら「自社の品目で外国製造業者の認定を求められるのか」が、認定の主体である厚生労働大臣の側、つまり所管への確認が要る項目です(薬機法第13条の3第1項)。
タイを先にするなら、確認先は工場で、問いは「七つの基準のいずれかの認証を今持っているか」になります。工場を最後に選ぶという原則は、どちらの順番でも変わりません。
持ち越せないのは訴求の一言です。日本は別表第1の56項目という一覧で(局長通知)、タイは禁止七類型で線を引いており(第41条)、判定の仕方が違います。
申請者の立て方も持ち越せません。日本の許可は事業者に与えられ(薬機法第12条第1項)、タイの受理証は届出ごとに交付されます(タイ化粧品法第14条)。
二つ目の市場へ進むとき、作り直しになるのは訴求と申請の設計です。順番の判断は、作り直しの量をどこで引き受けるかでもあります。
工場側の条件がそのまま通るかどうかは、二つ目の市場の所管と工場の双方に確かめる項目です。条文の側からは、まだ答えが出ていません。
よくある質問
市場の順番を検討する担当者が最初に出す四つの問いに、条文の出どころを付けて答えます。
日本とタイ、どちらを先にすべきですか?
決め手は成長率ではなく、売りにしている一言に残された余地です。日本は言える効能を56項目の一覧で示し(局長通知)、タイは禁止七類型で線を引きます(第41条)。
日本で化粧品を輸入して売るには、どの許可が要りますか?
化粧品製造販売業許可です。輸入した化粧品を販売する行為は薬機法第2条第13項の「製造販売」に当たり、許可を受けた者でなければ業として製造販売できません(薬機法第12条第1項)。
タイの届出受理証は何年で切れますか?
交付の日から三年です(タイ化粧品法第15条)。更新は満了前に申請し、申請と手数料の納付を済ませれば、不更新の命令が出るまで有効が続きます。
海外の本社が、そのまま申請者になれますか?
私たちが読んだ条文には、答えが書かれていません。薬機法第12条は、外国法人が許可を受けられるかを述べていません(薬機法第12条)。
タイ化粧品法第14条も、届出者の設立地を求めていません(タイ化粧品法第14条)。答えは、実際に申請した相手から取ります。
順番を決めるという仕事について
越境ビジネスが途切れるのは、物流ではなく文化です。モノは運べ、カネは送れ、法令は調べられる。運べないのは、商習慣と意思決定のロジック、そして信頼の築き方です。
だから私たちの進め方は、文化を橋に、理解を道に。市場の順番という一歩に置き換えるなら、文化は、運ぶのではなく、理解する。
本国で通った売り方をそのまま持ち込むのではなく、その市場で何が言えて、誰が申請者になれるのかを先に確かめてから、順番を決めます。
本稿が示したのは、条文そのものの解説ではなく、順番を決めるための問いの立て方です。答えの取れない項目は、取れないまま渡します。
順番そのものは一本です。市場を選び、その市場の規則を押さえ、訴求を書き、工場は最後に選ぶ。
他社はそれぞれ一区間を受け持ちます。当社が受け持つのは、区間と区間のあいだでブランドの形が変わらないことです。
Terra Vista は日本で登記した越境戦略コンサルティング・グループです。市場・規則・一言・工場という四つの決定の全体像は、Studio の四つのステップにまとめています。
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