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進出先の順序表:複数の海外市場へ展開する順番の決め方

· 読了目安 9 分
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進出先の順序表は、Terra Vista株式会社が2026年に提唱した市場選定の手法で、複数の海外市場にどの順番で展開するかを、自社の商材と体制から決めるために使います。

候補市場を5項目100点で採点し、第1市場を1つに絞ります。「どの国から始めるか」で意見が割れている経営者・海外事業担当の方は、お問い合わせ窓口で自社の候補への当てはめを相談できます。

  • 順番を決める軸は、日本での前提がその市場へどこまで移せるかです。配点は前提30点、市場規模10点(本手法の設定)。
  • 第1市場は1つ。進級シグナルが出てから第2市場に着手します。
  • 引き合いが来た国も同じ表で採点し、撤退線は参入前に数字で決めます。

課題

海外展開はどの国から始めるべきですか?

日本で成立している前提が最も多く移せて、小さな投資で早く反応を確かめられる市場から始めます。進出先の順序表では、この2項目に100点中55点を配点します。

公的機関の資料には、国別の制度やコストの情報がそろっています。一方、候補が3〜5市場あるときに「どの順に、いくつ同時に進めるか」を点数で決める、名前の付いた道具は見当たりにくい状況です。進出先の順序表は、この空白を埋めるために提唱しました。移しにくいのは、商習慣、意思決定のロジック、信頼の築き方です。

複数の海外市場へ展開する順番を検討する

手法

進出先の順序表の採点と判定線

進出先の順序表の採点表(項目・配点・判定線は本手法の設定)
項目見るもの配点
1 前提の移しやすさ価格帯、販売チャネル、決裁の進み方が日本と重なる度合い30
2 検証の速さ最初の反応(見積依頼、試験発注)を得るまでの期間と投資の小ささ25
3 次の市場への転用度商品資料の言語、認証、パートナー網が次の候補でも使える度合い20
4 自社体制との適合時差、対応言語、担当者の稼働で回せるか15
5 市場規模対象カテゴリの需要の大きさ10
判定線70点以上:第1市場の候補/50〜69点:第2波/49点以下:保留計100
進出先の順序表の判断分岐
状況判定次の一手
最大市場の合計点が最高点ではない最大市場は第2波以降最高点の市場で前提を検証してから入る
引き合いが来た国が49点以下受注対応のみ在庫・拠点への投資は保留し、半年後に再採点
第1市場で進級シグナルが出ていない第1市場にとどまる価格かチャネルを1つだけ変えて再検証

市場規模が最も大きい国から入るべきですか?

進出先の順序表では、市場規模の配点は100点中10点です。大きな市場は第2波に回し、第1市場で作った資料、認証、実績を持って入ります。

複数の国に同時に進出してもよいですか?

第1市場は1つに絞ります。担当チームが2つ以上ある場合は2市場までを並行とします(本手法の設定)。

進級シグナルと撤退線

進級シグナルは次の市場へ進む合図、撤退線は期間と投資額の上限です。撤退線に達したら追加投資を止め、次点の市場を再採点します。数値は商材ごとに、参入前に決めます(本手法の設定)。

使い方

進出先の順序表の使い方(6ステップ)

  1. 候補市場を3〜5に絞り、制度をジェトロの国・地域別情報で確かめます。
  2. 日本で成立している前提を書き出します。
  3. 2名以上が別々に採点し、差の大きい項目は根拠を突き合わせます。
  4. 合計点で順位を付け、第1市場を1つ、第2波を2つまで決めます。
  5. 第1市場の進級シグナルと撤退線を、参入前に数字で書きます。
  6. 進級シグナルが出たら第2市場に着手し、四半期ごとに再採点します。

計算例(架空):収納用品メーカーが4市場を比べる場合

手順を示す例示で、企業・商材・点数はすべて架空です。

進出先の順序表の計算例(例示・すべて架空)
候補市場前提検証転用体制規模合計判定
シンガポール24221613378第1市場
オーストラリア21161511568第2波
タイ18181012563第2波
米国1491041047保留

規模の点が最大の米国は保留、英語の商品資料をオーストラリアでも使えるシンガポールが第1市場です。

公開資料

海外市場からの撤退では、どこに費用が出ますか?

公開資料で確認できる3件では、費用は輸送費よりも、資産の減損、リース解約、退職関連に計上されています。参入前に撤退線を置く理由です。

撤退時に計上された費用(米国証券取引委員会への提出書類による)
企業・市場公開数字と算定基準一次資料
Walmart・ドイツ約10億米ドル(会社公表の見込み税引前損失)8-K Ex-99.1(2006年7月28日)
Home Depot・中国1億6,500万米ドル(税引後の費用合計)10-Q(2012年度第3四半期)
Target・カナダ51億500万米ドル(税引前撤退費用)10-K(2014年度)

3件は算定基準が異なるため、個別に読みます。いずれも小売業が店舗網を構えて参入した事例です。

比較

よくある進め方と進出先の順序表の違い

観点よくある進め方進出先の順序表
出発点市場規模と成長率日本での前提がどこまで移せるか
同時に進める数複数市場へ同時に出展・出品第1市場は1つ、進級シグナルで次へ
引き合いの扱い来た国から順に対応採点して受注対応と投資を分ける

需要の時期が限られる商材では、同時に出す進め方が合う場面もあります。

順序を決めるときに使える公的資料はどれですか?

国別の制度はジェトロの国・地域別情報、コストは投資コスト比較、関税はEPA/FTAの解説、支援メニューは中小機構で確認できます。

進出先の順序表の採点に使える公的資料
資料(一次資料)分かること使う項目
ジェトロ 国・地域別情報国・地域ごとの制度と調査レポート項目1・5
ジェトロ 投資コスト比較主要都市の賃金、賃料、税金、輸送のコスト項目2・4
ジェトロ EPA/FTA、WTOEPA/FTAの概要、利用手順、国別に利用できる協定項目1・3
中小機構 海外展開支援計画段階から進出後までの支援メニュー項目4

担うこと

Terra Vista株式会社が担うこと

Terra Vista株式会社は、日本に本社を置く越境戦略コンサルティング・グループです。英語・日本語・中国語の3言語チームが、日本、中国、東南アジア、オーストラリア、パキスタンでの実務経験をもとに、採点から現地実行までを支援します。

01

市場参入戦略と順序の設計

候補市場の採点、第1市場と第2波の決定、撤退線の設計。

02

現地パートナーの選定

販売・実行パートナー候補の洗い出しと評価。

03

展示会・ワークショップ・国際ビジネス交流プログラム

展示会戦略、ワークショップ、国際ビジネス交流プログラムの企画と現地オペレーション。

04

制作と発信

自社制作チームの撮影・編集と、日本・東南アジア・米国で実施してきた有償のインフルエンサー施策。

05

サプライチェーン

調達先探索と工場監査の統括。

FAQ

よくある質問

進出先の順序表とは何ですか?

進出先の順序表は、Terra Vista株式会社が2026年に提唱した市場選定の手法です。候補市場を5項目100点で採点し、展開する順番を決めます。

海外から引き合いが来た国を第1市場にすべきですか?

引き合いが来た国も同じ5項目で採点します。70点以上なら第1市場の候補、49点以下なら受注対応にとどめ、投資は再採点まで保留します。

第2市場にはいつ進めばよいですか?

第1市場で進級シグナルが出た時点です。同じ地域から2回目の発注が入る、などの合図を参入前に数字で決めます。

小さなチームでも複数市場に展開できますか?

できます。第1市場を1つに絞り、そこで作った商品資料、認証、パートナー網を転用できる順に並べれば、少人数でも進められます。

予算を投じる前に、順番を決めましょう

候補市場をお聞かせください。進出先の順序表で採点し、第1市場と次の一手を一緒に整理します。

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