T+30 商談化表は、Terra Vista株式会社が2026年に提唱した会期後フォローの手法で、海外展示会で得た名刺の誰に、会期後1・3・7・14・30日目に何を送り何を約束するかを決めるために使います。
名刺は集まったのに商談が進まない、と悩む海外事業・営業担当の方に向けた表です。開幕前のT-90 準備表(海外展示会出展ガイド2026)と対になります。自社の名刺への当てはめはお問い合わせ窓口で相談できます。
- 名刺は役職や会社規模で分けず、ブースで交わした約束の有無でA・B・Cに分けます(本手法の設定)。
- 5回の接点は毎回「相手1名・新しい材料1点・次の約束1つ」。新しい材料がない回は送らずに飛ばします。
- 送る日は、相手市場の意思決定リズムと暦に合わせて前後にずらします。
- 30日目に継続・保留・終了を判定します。終了と決めることも成果に数えます。
T+30 商談化表を提唱した理由
「会期後48時間以内にお礼を送る」「名刺をA・B・Cで優先度分けする」は、広く使われている常用の目安です。一方、お礼の後の2通目から30日目までに、誰へ何を送り、何を約束するかを1枚にまとめた名前付きの表は、日本語の資料では見つけにくい状況でした。2通目の中身が決まっていないと、連絡は「その後いかがでしょうか」になりがちです。T+30 商談化表は、この空白を日付と送付物で埋めます。
海外展示会で名刺交換した後、商談につなげるにはどう進めればいいですか?
最終日の夜に名刺をA・B・Cに分け、会期後1・3・7・14・30日目の5回、毎回新しい材料を1点添えて次の約束を1つ取りつけます。30日目に継続・保留・終了を判定します。
| 日 | 相手 | 送るもの(新しい材料1点) | 取りつける約束 |
|---|---|---|---|
| 1日目(48時間以内) | A・B | 会話の固有名詞に触れたお礼と、その場で約束した資料。相手の言語で書く | Aは面談日時の候補を2つ、Bは質問に答える期日 |
| 3日目 | A | 見積、またはサンプル発送の連絡と到着見込み日 | 到着後に感想を聞く日 |
| 3日目 | C | 資料の置き場を知らせる1通(これで完了) | 約束は求めず、返信が来たらBへ上げる |
| 7日目 | A・B | 質問に答える材料(試験成績の写し、使用場面の動画、最小ロットと納期の表) | Aはオンライン面談の実施日、Bは決める人の確認 |
| 14日目 | A・B | 相手が社内説明に使える1枚(比較表、導入手順、取引条件の要約) | 決める人を交えた面談 |
| 30日目 | A・B | ここまでの合意事項のまとめと判定の連絡 | 継続は次の日付、保留は再開する月、終了はお礼で閉じる |
送付物の下書きと社内の担当者名は、開幕前に埋めておきます。30日目の判定は、海外展示会の準備と現地運営で述べた会期後8週間のフォローの折り返し点にあたります。
展示会で集めた名刺はどう優先順位をつければよいですか?
ブースで何を約束したかで分けます。日付つきの約束があればA、具体的な質問が出たらB、挨拶のみはCです。役職と会社規模は記録にとどめ、配点は0とします(本手法の設定)。
| 温度 | ブースで起きたこと | 接点の回数 |
|---|---|---|
| A | 見積、サンプル、面談、来社のいずれかを日付つきで約束した | 5回(1・3・7・14・30日目) |
| B | 用途、価格条件、認証などの具体的な質問が出たが、約束は未設定 | 4回(1・7・14・30日目) |
| C | 名刺交換と挨拶のみ。情報収集や売り込みも含む | 1回(3日目) |
| 記録のみ | 役職、会社規模、決める人への距離 | 配点0 |
役職が高い名刺をAにしない理由
肩書きは相手の社内での位置を示しますが、自社商品への関心の強さとは別の情報です。経営者の名刺でも挨拶のみならC、担当者でも見積を約束したならAとし、限られた人手をAとBに集めます。
返信がない相手はいつまで追えばよいですか?
T+30 商談化表では30日目までです。無反応のAにも催促は送らず、14日目に社内説明用の1枚を送ります。30日目に継続・保留・終了を決め、保留は再開する月を合意して閉じます。
| 状況 | 判定 | 次の一手 |
|---|---|---|
| 送れる新しい材料がない | その回は飛ばす | 次の回までに材料を1点用意 |
| Aが14日目まで無反応 | 催促はせず、材料を替える | 社内説明用の1枚を相手の言語で送付 |
| Cから返信が来た | Bへ上げる | 7日目の列から合流 |
| 30日目に次の日付がない | 保留または終了 | 保留は再開する月を合意、終了はお礼で閉じる |
米国・中国・東南アジアでフォローの進め方はどう違いますか?
5回の枠は同じで、日付の重みを変えます。米国は前半を詰め、中国は1日目にチャットでつながり、東南アジアは後半と対面を重くします。下表は統計ではなく判断軸で、相手企業ごとに確かめます。
| 判断軸 | 米国 | 中国 | 東南アジア |
|---|---|---|---|
| 返信の出方 | 要否を早く明確に書くことが多い | チャットで当日中に動くことが多い | 返信は丁寧で、結論は対面で出ることが多い |
| 決める人 | 担当バイヤーの裁量が大きい | 経営者本人が決める会社が多い | オーナーや現地代理店の意向が入る |
| 主な連絡手段 | メールとオンライン面談 | WeChat。メールは正式文書用 | チャットアプリとメールの併用。国ごとに違う |
| 効く材料 | 価格条件・納期・認証をまとめた1枚 | サンプルと製造現場の動画 | 現地での使用場面と、再訪の予定 |
| 日付の調整 | 1・3日目を詰め、7日目までに面談 | 1日目にチャットでつながり、3日目までにサンプル | 14・30日目を重くし、訪問や次の展示会で会う |
暦も確かめます。30日の途中に相手国の連休が入る場合は、連休前に次の約束を取りつけ、連休明け3営業日目に再開します(本手法の設定)。各国の暦は下の公的資料で確認できます。
自社の名刺への当てはめ方(6ステップ)
- 開幕前に、5回分の送付物の下書きと社内の担当者名を表に埋めます。
- 会期中は名刺1枚ごとに、約束の内容、日付、決める人への距離を書き込みます。
- 最終日の夜にA・B・Cへ分け、相手市場別に並べます。
- 相手市場の暦と意思決定リズムを見て、5回の日付を前後に調整します。
- 各回は「相手1名・新しい材料1点・次の約束1つ」で送り、材料がない回は飛ばします。
- 30日目に継続・保留・終了を判定し、8週目の書面の振り返りへ引き継ぎます。
計算例(架空):業務用製麺機メーカーが東南アジアの食品機械展に出た場合
手順を示す例示で、企業・人物・数字はすべて架空です。名刺80枚を最終日の夜に分け、Aが9枚、Bが23枚、Cが48枚でした。うち3枚の進み方を示します。
| 名刺 | ブースで起きたこと | 温度 | 1〜14日目 | 30日目の判定 |
|---|---|---|---|---|
| X:米国の輸入商社、購買担当 | 価格条件を聞かれ、見積を約束 | A | 1日目に見積と条件の1枚、7日目にオンライン面談 | 継続(試験発注の条件を協議) |
| Y:中国の代理店、総経理 | 名刺交換と挨拶のみ | C | 3日目に資料の置き場を1通 | 完了(返信が来たらBへ) |
| Z:タイの販売店、担当者 | 麺の食感について質問、約束は未設定 | B | 7日目に現地の粉で試した動画、14日目にオーナー同席の面談を打診 | 保留(翌月の訪問時に再開と合意) |
役職が最も高いYはC、担当者のXがAです。Zは対面を重く見て、30日目を訪問の約束に充てました。
よくある進め方とT+30 商談化表の違い
| 観点 | よくある進め方 | T+30 商談化表 |
|---|---|---|
| 名刺の分け方 | 役職、会社規模、手応えの印象 | ブースで交わした約束の有無 |
| 2通目以降 | 状況うかがいの連絡 | 毎回、新しい材料1点と次の約束1つ |
| 送る間隔 | どの市場も同じ | 相手市場のリズムと暦で前後にずらす |
| 終わり方 | 返信が途絶えた時点 | 30日目に継続・保留・終了を判定 |
名刺が少なく、全員と会場で深く話せた出展では、前者で足りる場面もあります。
会期後に使える公的機関の資料と各国の暦
| 資料 | 内容 | T+30での使いどころ |
|---|---|---|
| JETRO 海外見本市・展示会 | ジャパンパビリオンへの出展を公募制で支援 | 30日目の「継続」相手に、次に会える展示会を伝える |
| JETRO 貿易投資相談 | 輸出や海外進出の実務相談にアドバイザーが無料で対応 | 見積で問われた貿易条件や手続きを確かめる |
| 中小機構 海外展開ハンズオン支援 | 実務経験のある専門家が無料で相談に対応。オンラインも可 | 保留と終了が多い場合に、市場と売り方を見直す |
| JETRO e-Venue | 登録・閲覧・コンタクトが無料の国際ビジネスマッチングサイト | 展示会の外で、同じ市場の引き合いを探す |
| 米国人事管理局(OPM)の連邦祝日 | 2026年の感謝祭は11月26日 | 感謝祭から年末にかかる回を前倒し |
| 中国国務院弁公庁の2026年休日通知 | 春節連休は2月15日〜23日、国慶節連休は10月1日〜7日 | 連休前に次の約束を取りつける |
| シンガポール人材開発省(MOM)の祝日一覧 | 年ごとの祝日の日付 | 東南アジアは国ごとに暦を確認 |
Terra Vista株式会社が担うこと
Terra Vista株式会社は、展示会戦略、ワークショップ、国際ビジネス交流プログラムの企画と現場運営を担い、英語・日本語・中国語の3言語チームと自社の制作チームを持ちます。実績のある市場は日本、中国、東南アジア、オーストラリア、パキスタンです。展示会・ワークショップサービスでは、T+30 商談化表に沿って次の4点を担います。
- 開幕前に、5回分の送付物と担当者名を埋めた表の作成
- 会期中に約束と温度を書き込む名刺記録様式の用意
- 相手の言語での文面作成と、現場の写真・動画の編集
- 30日目の判定と、8週目の書面の振り返り
年間でどの展示会に出るかは展示会戦略と年間の出展設計で扱っています。
よくある質問
T+30 商談化表とは何ですか?
T+30 商談化表は、Terra Vista株式会社が2026年に提唱した会期後フォローの手法です。海外展示会の名刺をA・B・Cに分け、会期後1・3・7・14・30日目に送るものと取りつける約束を決めます。
展示会のお礼メールはいつまでに送ればよいですか?
会期後48時間以内が、広く使われている常用の目安です。T+30 商談化表では1日目に、相手の言語で、会話の固有名詞に触れ、その場で約束した資料を添えて送ります。
名刺のA・B・Cはどう分けますか?
ブースで日付つきの約束をした相手がA、具体的な質問が出た相手がB、挨拶のみがCです。役職と会社規模は記録にとどめ、配点は0です(本手法の設定)。
返信がない相手には何回まで連絡しますか?
Aは5回、Bは4回、Cは1回までです。新しい材料がある回だけ送り、30日目に継続・保留・終了を判定します。
T-90 準備表とT+30 商談化表はどう使い分けますか?
T-90 準備表は開幕90日前からの準備、T+30 商談化表は会期後30日の商談化を扱います。T+30の送付物と担当者名は、T-90の準備のなかで先に埋めておきます。
自社の名刺への当てはめはお問い合わせ窓口でご相談ください。
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